2013年05月28日

プラスアルファな冒険



僕の職業は、自然ガイドです。

シーカヤックガイド業を通して多くの人達に、自然フィールドを生で感じて頂きたい思いがあります。

そこにはやはり、何かがあるからです。


身体・心・ハート。

肉体的、精神的状況よって見えてくるこの世界の風景は変わってくるものですが

カヤックを通して、心や身体や気持ちが元気な方向へより活力的に向いてくれたらと考えています。

前向きな考え方は健全であると考えているからです。

もちろんに無理をしてまで前向きになる必要はございません。

ですが、其の様な心の姿勢は素晴らしい事です。

また、いつもと違う風景、いつもと違う人達と出会うことによって新鮮な刺激を受けます。

そんな心地よい刺激はある種の束縛してしまっていた思考を忘れるきっかけとなったりします。

忘却は時に必要です。


普段と違う角度から今を見つめることによって、多様なバランスが生まれ心の整理整頓に繋がることもあります。

海岸線から少し離れた海側から陸を見る視点を持つことによって、現代社会に対する客観性が生まれることもあります。

またそのそれぞれの己の内側から芽生えた気付きは、なかなかにしっかりと根を張るものです。

例えで言うのならば、自転車にのるコツを一度掴めば数年後に自転車に乗っても乗りこなすことができます。

内側から芽生えた思想はそのような特徴を持っている気がしてなりません。


その人、その人にとっての新しい発見や気付きは常に偉大ですし、

過去を見つめ直し時に振り返る行為も、自分を許す行為も、相手を許す行為も

現代社会ではとても必要な時間です。

忙しい日常の毎日の中では意識しなければそのよう時間を作り出す事が難しいのですが、

ある意味での非日常は自己の内面と正直に対話ができる瞬間も訪れるものでもあります。

そして、己を見るという行為は、己を知ることにも繋がります。

感じるという行為は、考えるに繋がります。

自然の中に出て、免疫力や気力や好奇心を向上させ新たな刺激を与える行為は

根本的な自分の中にある、何かを揺さぶる行為でもあります。

そして最も大事な事は、それをまっすぐに感じることです。

無理に誇張して深めなくても良いでしょう。

そのまんま、感じたまんまでいいです。

誰かと違っていてもいいんです。

むしろ、それが良いんです。

自然は騙してもこないし、プロパガンダもしてこない。



自然はいつもそのまんま。


自然は自然なのです。




それゆえに、人は自然を求めるのでしょう。


また、人は考える生き物です。

ですので、時に注意をしなければ

自分の思い込みや偏見、すりこみに大きく左右されてしまう事があります。

それは人間らしいとも言えること。

ですけれども、主観が強すぎて曲がった物の見方にもなったりします。

僕もそうです。




長い人生の中では、時にそういったことを意識して外す必要性があります。

そんな時は、自分の技量に合った自然に会いに行きましょう。

勝ちとか負けとかのない自然へ。


僕は、そんなシーカヤックの利用方法もとっても素敵だなと考えています。

独特の浮遊感覚とバランス感覚が、ダイレクトに響いてくるんですよね。

安定感のあるカヤックならば身をあずけて空を見つめることもできます。

漕がずに浮いているだけでも、気持ちの良いものです。

ほっこりします。




お話は変わりますが、

子供達に向けて楽しい未来もあるということも伝えていきたい思いもあります。

子供達が楽しく遊びながら、自然を学べる場を創造したいのです。

いのちの大切さを学びながら、

自分のいのちを大事ににするこころを育てる


人間は感じるからこそ、考える生き物ですし

感じる喜びがあります。


「希望を感じる」


この言葉は素晴らしい言葉です。しっかり希望を実現できる心が芽生える環境を提供したいのです。

暗い未来に向けて生きていくと考えただけで、活力なんか萎れてしまうものではないでしょうか。

あるとき友人が言ってました。

「子供は大人の百倍以上敏感な生き物なんだよ」と。



また、テレビやインターネットの世界もいいのですが、

やはり本物に触れることも大切かと考えています。

正直あれは照明装置から出る光なんですよね。

アートと言えるほど、素晴らしく昇華したものも中にはあるんですけども。


そしてこれからは通信の時代へと入っていきます。

この情報発信も通信の恩恵を受けてやっています。

とても便利で情報をフェアに受け取ることができる反面、

どんどんと目に見えない無線の世界になってきており、物理的構造が理解しにくいですよね。


そんな世界だからこそ、

目に見えて、触れて体感できる世界もバランス良く同じ様に、必要かと考えています。

人間だからの言葉になってしまいますが、そのようなものでしょう。


そんなことを思いながら日本を一周しています。




ガイドの世界では、日本一周のカヤック旅をしてようやくガイドという言葉があります。

今までに、一万数千キロと漕いできましたが、それでも修行が足りないなと感じている世界です。

これは、十年、二十年経っても同じことが言えるかも知れません。

相手が自然であるからなのです。

だから良いのです。




また、様々な先輩達がいるのもこの世界の魅力です。

自然体験ツアーに参加する時などは、

ぜひぜひ旅の魅力や様々なフィールドのお話を尋ねてみてください。

きっと普段とは違う面白い話しが聞けるかと思いますし

そういった楽しみがあってツアーに参加するのも良いかもしれないですね。



最後になりますが、

海と自分が繋がっているという意識は、

これからの時代を歩む者にとって、とても重要な感覚です。

その中で何を思い、何を考え、何と出会うのか。


そして、そこから何を持ち帰り

何を表現し

日常へ何をプラスアルファするのか



そんなプラスアルファな冒険を、提供していきたい思いでございます。

これからも、よろしくお願い致します。






最後まで読んで頂きありがとうございました。


鈴木克章










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